公募班員

真核生物の細胞内に存在するオルガネラは、各々が高度に専門化された役割を分担している。イメージング技術などの急速な発展により、オルガネラ動態を精密に観察できるようになった結果、(1)1つのオルガネラの中に異なる役割を担う限局された領域(ゾーン)が存在すること、(2)オルガネラ機能はこのようなゾーンでの素反応の集積として発揮されること、が明らかにされつつある。 本領域では、オルガネラ・ゾーンを3種類に分類して解析を進めていく。即ち、「応答ゾーン」(ストレスに対応してオルガネラの一部に形成される機能領域)、「連携ゾーン」(複数の異なるオルガネラが有機的に連携する場)、「選別輸送ゾーン」(小胞体やゴルジ体の内部に存在し、タンパク質等に適切な修飾を加え、適切な目的地に輸送する場)である。これら3種類のゾーン解析を通して、新たなオルガネラ像を確立し、細胞生物学に革新的なパラダイムをもたらす。

上記の研究目的を達成するために、オルガネラ・ゾーンの形成機構や生物学的役割の解明などを推進する研究を公募する。研究項目A01では、「応答ゾーン」と「連携ゾーン」を対象とする。「連携ゾーン」には、ミトコンドリア-小胞体間に代表されるようなオルガネラ膜接触部位が含まれる。また、細胞核が関わる研究も歓迎する。研究項目A02では、「選別輸送ゾーン」を対象とする。小胞体やゴルジ体は、輸送する分子に個別の修飾を付与し、適切な場所に運搬する作業を行っているが、その詳細なメカニズムをゾーン(例えば糖鎖修飾ゾーンなど)という切り口から解明する研究が対象となる。A01,A02を通して、オルガネラ・ゾーンを数理生物学から解析する研究、疾患に関連するゾーンを対象とする研究、特殊な解析技術を用いたゾーン研究などの提案を期待する。

 

研究項目 応募上限額 採択目安件数
A01  応答ゾーン、連携ゾーンの解析 380万円 7件
A02  選別輸送ゾーンの解析 380万円 5件